データ一覧で、人口増減率を並べる

手順

  1. 日本版の「データ一覧」を開く
  2. 列の見出しの「人口増減率ぞうげんりつ (%)」をクリックする。大きい順に並ぶ
  3. いちばん上の東京都だけがプラスで、2番目の沖縄県からあとは、全部マイナスになっている

この「人口増減率」は、2020年10月1日から2025年10月1日までの5年間で、人口が何%増えたか(減ったか)を表す、国勢調査の公表値。データ一覧では小数第1位まで出ているよ。

47都道府県の5年間の人口増減率の棒グラフ。プラスは東京都の1.35%だけで、残りの46道府県はマイナス。いちばん減ったのは秋田県のマイナス8.13%
2020年→2025年の人口増減率(国勢調査)。濃い赤は7%以上減った5県。保存データから作図
都道府県2025年の人口5年間の増減増減率
東京都(1位)14,236,627人+189,029人+1.35%
沖縄県(2位)1,466,548人−932人−0.06%
千葉県(3位)6,257,225人−27,255人−0.43%
神奈川県(4位)9,193,922人−43,411人−0.47%
…
高知県(43位)642,836人−48,691人−7.04%
山形県(44位)992,297人−75,730人−7.09%
岩手県(45位)1,124,652人−85,882人−7.09%
青森県(46位)1,139,461人−98,523人−7.96%
秋田県(47位)881,470人−78,032人−8.13%

日本全体では、2020年の126,146,099人から、2025年は122,972,528人になった。5年間で3,173,571人(2.52%)減っている。1年あたりにならすと約63万人。47都道府県でいちばん人口が少ない鳥取県(523,073人)より多い人数が、毎年減っている計算なんだ。

5年前は8都県が増えていた

2020年の国勢調査(2015年→2020年)で人口が増えたのは、東京都・沖縄県・神奈川県・埼玉県・千葉県・愛知県・福岡県・滋賀県の8都県だった。この8都県が、2025年にはどうなったかを見てみよう。

都県2015年→2020年2020年→2025年
東京都+3.94%+1.35%
沖縄県+2.37%−0.06%
神奈川県+1.22%−0.47%
埼玉県+1.08%−0.78%
千葉県+0.99%−0.43%
愛知県+0.79%−1.25%
福岡県+0.66%−1.12%
滋賀県+0.05%−1.53%

東京都も、増え方は3.94%から1.35%へと小さくなった。ほかの7県は、そろってマイナスに変わっている。

なかでも沖縄県は、1960年から2020年まで、国勢調査のたびにずっと増えてきた県。2025年の−0.06%(−932人)は、1960年以降で初めての減少なんだ。

発見 — 「増えた県の数」は、40年で46から1へ

国勢調査のたびに、5年前より人口が増えた都道府県の数を数えてみた。

国勢調査ごとの、人口が増えた都道府県の数の棒グラフ。1980年と1985年は46、1990年は29、2000年は24、2010年は9、2015年と2020年は8、2025年は1
5年前より人口が増えた都道府県の数(47のうち)。1960年〜2025年の国勢調査。保存データから筆者が数えた

1980年と1985年の調査では、47のうち46もの都道府県で人口が増えていた。それが2000年には24、2010年には9、2015年と2020年には8と減っていき、2025年にはとうとう1つになった。保存データにある1925年からの調査の中でも、1つだけというのは初めてだ。

日本全体の人口は、国勢調査では2010年の128,057,352人がいちばん多い。それまでは(戦争の終わった1945年を除いて)調査のたびに全体が増えていたので、多くの県が一緒に増えていた。全体が減りはじめると、人が集まる一部の都県だけが増えて、ほかは減る。そして2025年には、その「一部」が東京都だけになった、ということなんだ。

東京圏で見ると

東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県の1都3県を合わせると、2025年は36,975,099人。2020年より60,923人多い。3県は減ったけれど、東京都の増え方がそれを上回ったからだ。日本の人口に占める1都3県の割合は、29.3%から30.1%に上がった。日本の人口の約3割が、この1都3県に住んでいるんだ。

なぜ東京都だけが増えたんだろう?

都道府県の人口は、生まれた人と亡くなった人の差(自然増減しぜんぞうげん)と、引っ越しで入ってきた人と出ていった人の差(社会増減しゃかいぞうげん)で変わる。この記事のデータには自然増減の数字はないけれど、引っ越しのほうは転入超過てんにゅうちょうか数で見られる。

日本人の転入超過数を見ると、東京都は2021年から2025年まで毎年プラス(ほかの道府県から入ってくる人のほうが多い)で、2024年は70,563人、2025年は65,597人だった。2025年に転入超過だったのは、47都道府県のうち東京都・神奈川県・大阪府・千葉県・埼玉県・福岡県・愛知県の7都府県。一方で、2020年から2025年の5年間に人口が増えたのは東京都だけだった。

でも、この2つは数え方がそろっていない。転入超過数は2025年の1年間(1月〜12月)に、日本人が国内で引っ越した分だけを数えたもの。国勢調査の増え方は、2020年10月から2025年10月までの5年間の、外国人も含めた人口の変化だ。期間も対象も違うから、2つの差を「自然減しぜんげんの人数」とみなすことはできない。ほかの6府県で何が人口を減らしたのかを確かめるには、同じ期間・同じ対象で、自然増減と社会増減(外国との行き来も含めて)を並べる必要があるんだ(→ 東京と出生率の話は J0004)。

この数字から読み取れないこと

さらに比べてみる

自分でも確かめてみよう

データ一覧で気になる都道府県にチェックを入れて「グラフを生成」を押し、指標しひょうを選んで「表示する」を押す。グラフの上のボタンで「人口増減率」を選ぶと、都道府県どうしを比べられる。「人口」を選んだときの下の「年ごとの移り変わり」のグラフでは、1920年から2025年までの国勢調査の人口の動きが見られるよ。

5つの都県の人口増減率を開く →

出典と計算方法

まとめ

2025年の国勢調査で、5年前より人口が増えたのは東京都だけ。5年前の8都県から1つになり、1960年からずっと増えてきた沖縄県も減った。増えた都道府県の数は、1980年代の46から、40年かけて1まで減ってきたんだ。

日本全体が減る中で、人が集まる場所はどんどん絞られている。自分の住んでいる県がどう変わったか、データ一覧で探してみよう。